①気持ちが揺らぐ要因、ありませんか?
まず一つ目は自分の気持ちを揺らがす原因について。
緊張を感じているとき、気持ちが落ち着かず、冷や汗が出てきたり、そわそわしたりしませんか。それは、自分の気持ちが揺らいでいる証拠。逆を言えば、気持ちが揺らがない状況を作り出せば、自分のメンタルコントロールができやすくなるということ。
普段の生活の中で、気持ちが揺らぐ瞬間を思い出してみてください。先生に怒られた、雨が降っていて気持ちが落ち込んでいる、おなかがすいている、コンサートホールが自分に合わない、、、などなどたった一日を振り返るだけでも気持ちが落ち込んだり、不安定になる瞬間ってありますよね。
それらの要因たち。その中でどれぐらいの割合が(自分で変えられない、どうすることもできない)要因でしょうか?
ある研究によると、被験者達の気持ちが揺らぐ要因は、9割以上が(自分で変えられない、どうすることもできない)要因で頭を抱え、悩んでいたという結果になったそうです。例えば、天気は自分で操作できませんし、コンクールなどで使用する会場も自分で選ぶことはできませんよね。
つまり、私達は普段(どうしても変えられない要因)で悩んだり精神的に不安定になっているというのです・・・。信じがたい現実ですね。
まずは、その事実に気づくことがメンタルトレーニングの上では重要です。
②固定概念にとらわれていませんか?
二つ目は自分自身の固定概念について。
私達は、毎日多くのの情報と言葉、を主に視覚と聴覚から得ています。その一つ一つが、私達の固定概念をつくりだしています。そんなこと、考えたことありますか?
例えば、お母さんから毎日のように、Aちゃんは・・・が人よりも劣っているね。などと言われ続けていたら・・・。Aちゃんは自分自身のことを、劣っている人間だと思い込みます。しかし、それはあくまでもAちゃんのお母さんから見ての意見。Aちゃんが実際に他人と比べて劣った人間、というわけでは無いのに
Aちゃんの中には自分は劣った人間だ、という固定概念、いわゆるセルフイメージが形成されます。
これは極端すぎる例かもしれませんが、私達は普段の生活で情報を得て、そして自分なりに解釈しているつもりでも、意外と他人の意見をそのまま自分の考えとして脳が置き換えてしてしまう癖があるのです。
コンクール曲を練習していて、ある部分が苦手だとする。毎回同じところで失敗していると、私はここが弾けない、と思い込む。それが、弾けないというセルフイメージにとらわれているということ。このネガティブ思考はとても勿体無い状況です。
とらわれ、という状況は、おもに左脳的な脳の使い方が影響しているそうです。私達は学校教育を受ける中で左脳的な脳の使い方を学びます。左脳は、論理的思考、常識、普通の概念作っているそうです。
つまり、右脳的な脳の使い方を知ればとらわれない思考を取り戻せる、物事にとらわれない、柔軟な思考への近道になりそうですね。
次回は右脳的脳の活性化についてお話しますね♪
~参考書~
辻秀一 (2009) 演奏者のためのメンタル・トレーニング
演奏者 勝利学 株式会社ヤマハミュージックメディア
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